2016年01月27日

2016年01月21日

マイルスとカツカレー。

今日、レッスンの際にテナーサックスの生徒さんに
Autumn Leavesのソロを作るように課題を出しました。

私の書いた教本に則り、
私が指定した『コマンド』に従って
ソロを書くようにと言ったら、

彼はFMaj7のコード上で
【Chord Down】というコマンドに対して
『ファミドラ』という下降形を書こうとして誤って
『ファレシソ』とG7の構成音を書いてしまいました。

彼は『あ、間違えました!』と気がついたのですが、
私は『間違えではないよ、アッパーストラクチャーだよ。』
と言って
Somethin' Elseのマイルスのソロ聴かせながら、
マイルスのプレイを分析し、説明しました。

『G7上にCのトライアドをプレイするとこう響くのだ』
という事を感覚的に理解して欲しかったのです。

そこで彼は言いました。
『どうしてマイルスはG7でドミソを吹いたんですか?』

私はマイルスの意図はわからんが…と前置きしつつ

『とんかつがすごく好きな人がカツカレーを作ったら
カツがデカくてカレーソースのカツライス的になるでしょ?』

と苦し紛れに答えたら
『あー、なるほど!そーゆー事ですか!』
と腑に落ちたようであった。

カツとカレーはダイアトニックな関係なのだ。
posted by 網 渦男 at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月14日

マイケル・ブレッカーとその後日談。

昨日の記事のその後の話を書いておこうと思います。

2002年の東京ジャズで叶わなかった
マイケルとの出会いはその年の秋の
『富士通コンコードジャズフェスティバル』
で新たな展開を向かえることになる。

リガチャー製作者のK氏から私に
マイケルから
「今度はオットーリンクのラバー用のリガチャーを選定して欲しい」
と連絡が入ったのでまたお願いしていいか?
と申し出があった。

私的にはまず
『マイケルがラバーのマウスピースを使うのか!』
というショックがあった。
彼のマウスピースはトレードマークとも言えるほど有名な
『メタル製のデイヴ・ガーデラ』だったからだ。
聞けばレコーディングではたまに使う事があるらしい。

私は当時のマイケルのアルバムの方向性から
『彼はコルトレーン的なサウンドを求めている』
と判断し、前回同様、3つのタイプのリガチャーをオススメした。

今回は直接会いたいと思い、K氏に
『私が直接説明したい』とお願いし、
『それでは予定が決まったら連絡する』
という事になり、私は連絡を待っていた。

何の連絡もないまま、
富士通コンコードジャズフェスティバルは終った。
私は仕事で会場にいけなかったが、
程なくしてK氏から
『シトウくんが1番に勧めたヤツ、マイケルは気に入って買っていったよ。』
と事後報告があった。

私が直接マイケルと会えるはずのチャンスは
マイケルとK氏との対談と言う形になって
後に某雑誌で目にすることになった。

そこにはそのリガチャーを褒めちぎるマイケルと
私が設計したストラップをマイケルにプレゼントするK氏の
写真が大きく掲載されていた(笑)。

ともかくもマイケルは私の選定したリガチャーを
2度も気に入ってくれたのだ。

ジャズを始めたと同時に、
憧れたマイケルは
私の大学時代の最大のモチベーションであった。

このリガチャーのおかげで
それに対するお礼が
出来たような気がするのだ。

ありがとう、ブルズアイ。
あ、言っちゃった!(笑)
posted by 網 渦男 at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月13日

マイケル・ブレッカーの命日に。

今日はジャズテナーのイノベイターである
マイケル・ブレッカーの命日である。

現代、ジャズテナーを志す者で
彼の影響を受けていないと言う人は
ほとんどいないであろう。
私も世代的にはフュージョンど真ん中世代より
少し後の世代だが、
ちょうど大学時代にブレッカーブラザーズが
再結成したというタイミングであったから
当然、ガチンコのマイケル信奉者である。

サークルに入って間もなく、
サキコロよりもマイルスよりも先に、
先輩に『Steps Ahead』のLive In Tokyoのビデオを
無理やり見せられ、すっかり洗脳されたクチだ。

それからFのブルースをやるよりも先に
Straphangin'のソロをコピーし、
出るはずも無いフラジオ(高音域)や
ワケのわからない替え指ばかり練習しするという
アホ丸出しの1年間の過ごしたのは
今となっては甘酸っぱい思い出だ。

思えば、彼の難易度の高いフィンガリングや
奥深い理論に裏打ちされたインプロヴィゼイションの
表面だけをなぞって悦に入るというのが
私の大学4年間だったように思う。

それほど彼の存在は大きかったのだ。
彼は私のアイドルであり、ヒーローであった。

大学を卒業し、紆余曲折を経て、
幸運にもサックス講師の仕事を始め、
独立し、今の教室が軌道に乗り始めた頃、
私の人生にとってスペシャルな事が起こった。

独立以前、2001年くらいだったか、
今では有名となったとある
リガチャー(留め金)製作者と
私は商品の試作を重ねていた。
その方はサックス奏者ではないので
私や私の師匠の意見を聞きながら
商品開発をしていたのである。

今だから言えるが、私の生徒さんは
『絶好のモニター』であった。
なぜなら、プロはどんなセッティングでもある程度
コントロールして吹いてしまう。
アマチュアほど道具の少しの違いで
出来る出来ないの違いが大きいからだ。

そんな事でそのリガチャーは
『アマチュアでも手軽に音色が変わり吹奏感が変わる』
という事で飛ぶように売れたのだ。

サックスと言う楽器はネジ1本で大きく変わる。
そのパーツのサイズや素材、メッキの種類を
私と私の師匠は幾度もテストを重ね、
様々なラインナップを開発するのに尽力した。
私はホームセンターで部品を買い漁ったり、
時には図面すら書いたのだ(笑)

そんなこんなで出来たこのリガチャーを
あのマイケルが来日中に試したいというオファーがあった。

製作者のK氏は私に選定を依頼した。
私は第1〜3まで3種類のオススメのタイプを選び、
それぞれ英訳のコメントをつけてK氏に託した。
1番のオススメはその時、在庫がなかった為、
私が使っていたモノをそのまま渡した。

結果は予想通り私が1番に勧めたものを
マイケルは選んびそのまま帰国した。
つまり、マイケルはその後、
私の『お下がり』を使ったことになるのだ。(超自慢!!!!)

話はそこで終らない。
2002年の夏、私の携帯に知らない番号から
着信が入る。

『シトウさんですか?
私はマイケル・ブレッカーのコーディネイターだが
マイケルさんが貴方に会いたいといっているので
東京ジャズに来て欲しい、なんなら招待するので』

私は丁度、東京ジャズ(第1回)のチケットを買っていたので

『もちろん行きますが、どうすればよいですか?』

と聞くと

『公演が終ったらまた電話するので待っていて欲しい』

と言われた。

先般のリガチャーの推薦状に
私は名前と携帯番号を書いておいたのだ。

私は胸躍る気持ちで私の生徒と東京ジャズに行った。
この日のステージはスペシャルで
ハンコック、ショーター、マイケルというラインアップである。
公演を聴くだけでも卒倒モノなのに、
その後マイケルと会ったら、
私は死んでしまうのではないかとさえ思った。

公演が終わり、聴衆がぞろぞろと帰途へ着くスタジアムの片隅で、
私は生徒さんとひたすら待った。

もう、終電が危うくなる頃、
私の携帯が鳴った。
『すみません、今日はウェインさんの誕生日で、ホテルでパーティーが行われるため、
マイケルさんはそちらに出席しなければならず今日かお会いできなくなりました』

私はウェイン・ショーターの誕生日を生涯味忘れないであろう。
posted by 網 渦男 at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月06日

ジャズ初心者の為のアドリブ講座〜コマンド式フレーズ生成法〜

どうも、皆様、あけましておめでとうございます。amiuzuoです。
今回は、私が教則本で提案している『コマンド式フレーズ生成法』
について解説していきたいと思います。

この『コマンド』と言うのは『アドリブの際に脳が出す指令』
と思って頂ければよろしいかと思います。

そもそも、なぜコマンドという方法を考えたか?という経緯ですが、
ちまたで見かけるジャズのアドリブ教本、教則本は大抵、
その曲のコードやそのアベイラブルスケールに関しての解説があって、
その後、すぐに『参考アドリブ』なるものが載ってたりしますよね?

でも読者としては、
そこで急に出来上がったフレーズを提示されても
困ってしまうワケですよね?

理論(アベイラブルスケール)→ジャジーなフレーズに至る『過程』が
本当は一番知りたいところなのだと思いますけれども、
そこが『はしょっている』ものが多いんですね。

仕方なくその『参考アドリブなるもの』を一生懸命覚えて
いざ、セッションへ。

そしたら自分の前にソロをとった人が、
自分がせっかく覚えた教本のフレーズと全く同じフレーズを先に演奏してしまった!
なんてありそうでない事が実はあるんですね(これ実話です)。
その教本、よほど売れてるんですね(笑)うらやましいですねー。

まあ、そんな事から
『初心者でも自力でアドリブができるようになりたい』という
強いリクエストにお答えする形で考えたのがこの『コマンド式』です。


この『コマンド式』を用いる事で、
『初心者にはアドリブなんかできないんじゃないか?』という壁を破る
手助けになればと思っております。

そもそもアドリブは『瞬間的な作曲』と言えます。
ただし、作曲より実は簡単です。
それは『コード進行が既に想定してあるから』ですよね。
普通、作曲と言うとメロディー、ハーモニー、リズムという音楽の三大要素を
全て作り上げなければなりません。

しかし、ジャズにおけるインプロヴィゼーション、アドリブは
そのうちのメロディラインだけでよいわけです。
たまにリハーモナイズという作業もしますが、
初心者であればメロディを作るだけで充分です。

ですから既に想定してあるコード(ハーモニー)を参考に
その曲に合った、または自分が表現したいものを旋律にしていけばよいわけですね。
つまり瞬間的なメロディメイクです。

コードやスケール等の理論を学べば
そのコードにどんな音が使えるか?適しているか?
がわかるようになります。
これで『最初の壁』はやぶれました。

次に直面する壁は
『その音で何を表現するか?』です。

大抵の教本はここを『はしょり』ます。
コードやアベイラブルスケールの解説をした後に
いきなり『参考アドリブ』なるものが紹介されます。
もしくは『フレーズ集』なるものを暗記せよ。です。

読者としてはそのアベイラブルスケールから完成したフレーズにたどり着く
『過程』が知りたいわけですよね?

でもそれが教本には書いていない(笑)
だから結局『参考アドリブ』や『フレーズ集』を覚えて手癖にし、
プレイするしかないのです。

これは作曲ではなく、フレーズの暗記です。
指の運動記憶の定着と再現です。

勿論、それは必要かもしれません。
英会話と同じで、よく使う表現なら覚えてしまった方が便利かも知れません。

でも実際には
"How are you today?"
"I’m fine, thank you. And you?"
のように例文通りに会話が進むとは限りません。

"What's up, man?"
の場合もあるわけです。

ですからアドリブも自分の言葉でコミュニケーションし、
自分の表現したいものを表現できれば、それこそ自由です。

最初は英会話でいうブロークンイングリッシュでもいいのです。
単語を覚え、伝えたい事を表現しましょう。

この『単語』単位でフレーズを生成していくのが『コマンド式』です。

音楽では単語の最小単位はスケールやコード(アルペジオ)です。
スケールで考えれば7つのモードがあります。
コードはメジャーやマイナー、7thやテンションを含めれば沢山あります。
それらの持つ意味や印象を理解し、使ってみましょう。

今までアドリブでG7ではソシレファと反射的にプレイした人は
本当にソシレファがプレイしたかったのでしょうか?
単にコードを読みそれをプレイしていませんでしたか?
それは自己表現でなく反射、反応です。

一般社会のコミュニケーションで言えば、
情報をそのままオウム返しのように伝えてるだけで
アナウンサーのようなものです。

ジャーナリズムでは有りません。ただの媒体です。
ジャズはアートですから自己表現をしましょう。

たとえ簡単なコードしかプレイできなくても反射、反応でなく、
メッセージを込めて音を選びましょう。
マイルスはG7でドミソとプレイしました。
そういうメッセージが自己表現でありアートだと思うのです。

長くなってしまったので具体的なコマンドの使い方については
次回に詳細に述べたいと思います。

参考動画→https://www.youtube.com/watch?v=UrLZleUMlt8
教材紹介→https://www.youtube.com/watch?v=YTTvUV1yuCw
ジャズ道場→https://www.youtube.com/watch?v=MGxUEOALIcE
おジャズのおケイコ→https://www.youtube.com/watch?v=GJ7mAHGnH2M
posted by 網 渦男 at 12:41| Comment(0) | TrackBack(0) | アドリブ講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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