2012年02月14日

第2回 即興ということ。

ジャズの魅力といえば即興である。即興こそジャズの生命だ。

---------ではなぜそんなに即興が魅力的なのか?--------

先日深夜に久々にテレビをつけると、
《ダリアンガールズ》なる女の子集団が、モー娘。よろしく、歌を歌い踊っていた。
どうやら中国語で歌っている。ということは中国人であろうか、
しかも驚いた事にステージはプロレスのリングであった。
「なにかプロレスの余興かな」などと
ナメかかってタバコに火をつけ、ふと画面に目をもどすとそこには

驚愕の映像が映し出されていた。

先ほどまで仲良く歌って踊っていた女の子同士が
お互いに殴る蹴るのバトルである。(しかもタッグ)

こ、これは一体?とわが目を疑い、
動揺でコントのようにタバコをゲホゲホ咳き込んでいると、
女子プロレス特有の完璧すぎるほどにに決まる返し技や、チームプレイ。
確実にタイミングや展開をリハしているとしか考えられないショーである。

オーディエンスはベタベタな展開を予想しつつ、
待ってましたとばかりに技が決まるごとにやんややんや。

我々日本人は仮面ライダーやウルトラマン、水戸黄門といった
予定調和、お約束が大好きである。

「ドリフ大爆笑」もネタがわかっているにもかかわらず、
見てしまう。安心感、安定感である。

毎年秋になるとりっぱな稲が実って欲しいと期待する
農耕民族の性であろうか?

一方ジャズの誕生の地、アメリカはフロンティアスピリッツの国である。
そしてジャズを生み出したのはアフリカから奴隷として
連れて来られた黒人である。
彼らは狩猟民族であった。

水牛をしとめて大威張りで帰る時もあれば、
ウサギしか取れずがっくりと家路に着く時もある。

獲物の大きさはその男の価値と比例するわけだ。
マサイ族なたライオンと戦わなければならない。シビアである。

安定よりも賭けに出る。しかもまさに命がけである。
そんな民族の末裔が作った音楽がジャズなのだ。

予定調和なんぞくそ食らえ、スリルとハプニングすることを好む革新的な音楽。

最近日本も欧米化が進んだのであろうか、プロレスよりK−1、
終身雇用より転職、ベンチャーなど狩猟型の人生、価値観が浸透してきた。

めまぐるしい変化に対応できないと生き残れないという危機感が漂っている。
ジャズはまさにそんな音楽である。

毎回の演奏にジャズマンは命を掛ける。

中にはまるまる暗記したフレーズを
そのまま吹いてやろうなどと言う人もいるかも知れないが、
それでは他のミュージシャンとコミュニケーションができないしハプニングもしない。

落語で言えば古典を学び抜いた上で、大喜利で勝負である。どんな御題が出るか解らない。

歌丸さんのオチをちゃっかり頂いて笑いを取る
楽太郎などのテクもジャズでは日常茶飯事だ。

私が好きなジャズマンも二つに分かれる。
ソロを「コピーしたい」と感じる展開の読めるリックマンタイプと
ソロの先が全く予測が不可能な天性のインプロヴァイザータイプである。

当然のことながら私は後者のタイプの方がより好きである。
そうなれたらとカレコレ10年以上楽器を吹いている。

でもなかなかどうして難しい。
冒険しようとすると大抵はやってもうたである。

恥をかきたくないとビビっていると
ついお約束フレーズで切り抜けようとしている自分に気づく。

おっとそれは良くないなどと迷っていると、
結果どっちつかずの訳解らんフレーズに終止する。(自己嫌悪)

これでは完全に木久蔵さん状態である。
はやく松本一志のようになりたい。

本当の即興。
-------その境地を手に入れるまで後どれくらい修行しなければならんのだろう。

「お決まり」、「お約束」をいったん覚え、
そしてその呪縛から脱出していく。

ネタと思ったら大変だけど、
第1回で書いた通り、言葉、会話として
自然に身に付けていこうと思えばまあ、がんばれるかな。

がんばれオレ!なんか悲しくなってきたので終わり。練習しよっと。
posted by 網 渦男 at 11:53| Comment(0) | TrackBack(0) | コラムの過去ログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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