2012年02月14日

第7回 トマトと縄跳び


私、リズム感全然無いんですけど、大丈夫でしょうか?」

レッスンをやっているとそんな事をよく聞かれる。

「リズム感の無い人間」というものは果たして本当にいるのか?

私は以前真剣に考えたことがあった。初めてレッスンを生業にし始めた頃のことである。



全くの音楽の初心者という人はほとんどいないはずである。

たいていの人は幼稚園や義務教育ですでに音楽には親しんでいるはずだ。

幼稚園や小学校の先生がはちきれんばかりの満面の笑顔で

「は〜い、みなさんメダカの学校歌いましょうね〜!」
「ハ〜〜〜イ!!」(モチ挙手付きで)

な〜んつってだいたい「さん、はい!」で入れたんではないだろうか?

これは立派なリズム感であると思う。厳密にはテンポ感と言おうか。



また、人間は両足に障害がなければ大抵は右足と左足を同じテンポで交互に

前に出して歩いている。しかもメトロノームなんぞは無しだ。



リズム感にはその土台として
「テンポキープ」が必須だが(キンポテープではない。)
これはほぼ万人が持っているのではないだろうか。

問題はその一定のテンポを「細分化して認識する」能力をいかに高めるか

と言う事になるのではないか。

ズバリ言えばこれはトレーニングと発想の転換しだいで何とかなるのである


先程の「メダカの学校」を例に取れば「めーだーかーーの〜」の「かーーの」の

部分は付点四分音符と八分音符である。なんと2拍を3対1に分けているのだ!

(ということは1拍を2つに分けて感じているはず。)

リズム感が無いといってもほとんどは発想や認識の問題であることが多いのである。


では1拍を偶数でなく奇数で割るケースはどうであろうか?

これは案外難しい。
「津軽海峡冬景色」「東京音頭」が歌えれば
何の問題もないはずなのだが、いざ譜面を目の前にすると
1拍を平等に3つに割れないと言う人は以外に多い。



高校の頃友人が3連符がうまく取れなくて学校から駅まで
     「トマト、トマト・・・」
とつぶやきながら下校していた事がある。(私はその横で津軽海峡を口ずさんでいた)

たまにリズムがよれて「トメイト」と英語っぽくなって16分音符になったりして。

今となってはすっかり笑い話だが何事も「継続は力」なのであろう。

そのうち右足を「トマト」左足を「トメイト」で歩くと言う

芸当まで出来るようになったのである。



歩く事は無意識にできる「運動」である。頭は使わない。

考えすぎると歩みが止まってテンポが乱れる。

「考えるな!感じろ!」byブルース・リーである。

そのテンポに合わせて空いている頭の中にある<「言葉」=「音符」を当てはめる。

トレーニングによって必ずこの課程はクリアできるのだ。



もうひとつ、偶数や奇数できっちりと割り切れないリズムがある。

所謂JAZZのスウィング感である。

一般に「3連符のノリで」などと言われるが、
ちょっと違ったりもするのである。私もJAZZを始めたばかりの時にいまいち

ノリが解らなくて悩んだ事があった。どうやってもなんか全然ダサいのである。

そんな時今はプロのJAZZドラマーとして活躍している友人に相談した。彼は


「縄跳びいいよ。痩せるし」

とぼそっと一言教えてくれたのだった。

私は狐につままれた思いで早速縄跳びを購入。ガキの頃を思い出しやってみた。



なるほど。私のリズムは縄跳びでJAZZになりましたとさ。ありがとうT君。



                               つづく。



posted by 網 渦男 at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | コラムの過去ログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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