2015年02月19日

マイルスとタモリと松本人志。

ブルースのアドリブのレッスン中に、
即興とリックの話になった。
ツーファイブを教える必要があったので
『この9〜10小節目のA-7D7は、せっかくだからリックを覚えてみようか?』
という事である。(Gのブルースの時)

私は初心者にはたいてい
Gのブルースなら1〜8小節目と11〜12小節目は
ブルーススケールで自由にやってもらって
9〜10小節目でリックを覚えてもらう。

リックを覚えさせたいのではなく、
リックを通してツーファイブの概念や、
ドミナントモーションの響きを感じて欲しいからだ。

そこから理論の話に入っていけるし、
受講者の歌心を尊重した上で、
リックと言う伝統手法を教える事が出来るからだ。

ブルースにしてもスタンダードにしても、
アドリブとは自己表現であり、
蓄積したフレーズの再生ではないと思っている。

それらの概念を説明するのに
私はしばしばインプロビゼイションをお笑いに例える。

@セッションで教本で覚えたソロをそのままプレイする。
 →落語

Aツーファイブのリックをメインにプレイする
 →漫才

B即興にたまにリックを入れる
 →ガキの使いの松っちゃんのハガキトーク

私はBのスタイル好きだ。
松っちゃんは天才ではないと思う。
数え切れないほどのお笑いのパターンを研究してきたにちがいない。

よく、他人のお笑いの手法を見てコメントする際に、
その分析の鋭さにハッとする事があるからだ。

お笑いにも様々なスタイルや手法が有る。

ボケとツッコミ
三段落ち
出落ち
ノリツッコミ
例えツッコミ
一人ツッコミ
天丼…etc.

松っちゃんがよく言う言葉に

『テンションとリリース』

がある。

全く同感で、
私も音楽を『テンションとリリース』で
無意識に良し悪しや好き嫌いを判断していたりする。

その基準は音楽のジャンルを問わない。
クラシックであってもポップスであってもだ。

バッハにもアナ雪にもミスチルにも当てはまる。
『テンションとリリース』が絶妙な曲はヒットする。

それが人の心を聞き込むのだ。

私はジャズを『研究する時』は
スティットやモブレイ、デックスなどを聞くが、

『音楽に浸りたい時』はマイルズやハービー、
そして近年のウェインなどを聴く。

お笑いもそうで、
『感性を磨きたい時』は松本人志系のものを観る。
大喜利やIPPONグランプリなどだ。

一方、『形式や分析をしたい時』は
落語やナイツ、パンクブーブーなどを観る。

ちなみに、大好きなロリンズは…
漫才と松っちゃんの間くらいかな(笑)

感覚でいうと『タモリ』は『マイルス』に近いかもしれない。
知的で、シュールで、奥深く、
独特の世界観がありながら
ポップでヒップだから。

ヨルタモリは週末の楽しみだ。
そのマイルズとタモリの対談がこれ↓



あのタモリがド緊張してギクシャクしているのは
タモリも早稲田のジャズ研で
トランペットを吹いていた訳で、
マイルズはいわばタモリにとって
『神様』だからだ。

マイルズはインタビューにはあまり応じない。
警戒心が強いからだ。
なのでこの映像は貴重である。

そして、偶然にもタモリはこの対談の中で
『緊張からの解放』(テンションとリリース)
と発言している。

そのふとしたセリフから、
私はタモリのお笑いのセンスと
マイルズに褒められたジャズを聴く耳とは
無関係とは思えないのだ。

posted by 網 渦男 at 17:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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