2013年01月13日

チョー簡単!アドリブ講座 ≪第4章≫

『即興のヒント〜スケール(音階)についてA』
今回はモードの話しです。

先日、ア・ミューズのジャズピアノの会員さんとの話の中で
『モーダルってなんですか?』
という質問をされ、
正直『ん〜ちゃんと説明するのめんどくせ〜かな〜』と思いつつ、

『これ、聴いてみたら?』とCDを勧めてみたのだが、
とりあえず簡単に説明して欲しいということだったので
こんな感じに説明した。

『音階(Scale)はわかりますよね?』
『はい、ハ長調とか』
『……そ、Cメジャーとか』
『所謂、ドレミファソラシドね。』
『はい。』
『それってどっから始ってもCメジャースケールだよね?』
『へ?』
『レミファソラシドレでもソラシドレミファソでもさ。』
『そうですね』
『モードは始る順番が大事なんですよ』
『はあ。。』
『例えばメジャースケールの2番目から始る音列ドリアンて言うんですね。』
『2番目からだとオムレツなのにドリアなんですか?』
『…お腹空いてます?』
『あ、ハイ、ちょっと(笑)』
『ですよね〜(笑)』

という事で以下の事を説明した。
【モード名】  …定義                     (相対的な階名)
【イオニアン】…メジャースケールの1番目から始る音列(ドレミファソラシド)
【ドリアン】……メジャースケールの2番目から始る音列(レミファソラシドレ)
【フリジアン】…メジャースケールの3番目から始る音列(ミファソラシドレミ)
【リディアン】…メジャースケールの4番目から始る音列(ファソラシドレミファ)
【ミクソリディアン】……メジャースケールの5番目から始る音列(ソラシドレミファ)
【エオリアン】…メジャースケールの6番目から始る音列(ラシドレミファソラ)
【ロクリアン】…メジャースケールの7番目から始る音列(シドレミファソラシ)


『なんか〜アンとか餡子みたいなのに耳クソとか汚いですね』
『……。まあ、ラテン語かなんかなんじゃないの?(適当)』
『でなんでいちいち名前がついているんですか?』
『まあ、初めに決めた人が名付けちゃったからしゃーないんじゃないの?』
『なんで名前で区別したんですかね?』
『これらはメジャースケールのそれぞれの音を基点に展開されているよね?』
『はい』
『昔はこのそれぞれのモード(音列)を使って賛美歌とかが作曲されてたの』
『へえ〜×5』
『だから教会旋法とも言うんだよ』
『7種類の方法があったってことですか?』
『そ、ドリアンで作ってみたり、ロクリアンで作ってみたり』
『え?ドリアを小倉餡で作るんですか?』
『わざと聴き間違えてますね?』
『すいません。ちょっとややこしかったもんで』
『ややこしくしてるんじゃないですか!(笑)』
『でもこれでモードってなんとなくわかりました!』
『よかったよかった。』
『このモードを使ってアドリブするってことなんですね?』
『そゆこと。』
『でも普通のモードじゃないジャズもスケールっていうかモード使ってますよね?』
『うん、勿論』
『モーダルなアドリブと普通のアドリブってどう違うんですか?』
『ん〜モーダルなっていう場合は曲自体がモードで出来てる場合が多いってコトかな』
『曲がモード?』
『普通は曲はコードが指定してあるでしょ?』
『はい。』
『モードの曲はコードじゃなくてモードが指定してあるの』
『へえ〜×5』
『さっき薦めたアルバムの[So What]なんてコードじゃなくてモードが指定してあるんだよ』
『そーなんですか?』
『そー!』
『ホワット!』
『……』
『確かにコルトレーンは音階練習みたいなフレーズばかり吹いてますね』
『……勇気あるコメントだね。。』
『キャノンボールは所どころコードやビバップのフレーズも吹いてますね』
『そだね。コルトレーンの方が完全にビバップにオサラバしてるね。』
『コルトレーンの方がモード奏法をマスターしてるってことですか?』
『だね。』
『でもずっと同じモードばかりだと同じような感じになっちゃいませんか?』
『そだね。そこが制約は取れたけど難しくなったところだね。』
『私には無理だな。既に諦めモード』
『それしゃれ?』
『私にはムリジアン!』
『……どーすんのこの空気!』
『まあ、Kind of Blueって事で。』
posted by 網 渦男 at 14:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チョー簡単!アドリブ講座 ≪第3章≫Facebookから転載

『即興のヒント〜スケール(音階)について@』

前章@ではなぜコードを理解する事が必要かを、
前章Aでコードの解読の仕方を書いた。

コードだけでは情報量は4つである。
root(1度)、3rd、(3度)、5th(5度)、7th(7度)
1小節に1つのコードしか書いてなかったら
何とかこの4つの音でアドリブすればいいが
何小節も同じコードが続いたらネタがなくなってしまう。

また、コードの構成音でアドリブしたら他のプレイヤー
の出す音とカブってしまう。単調だ。それもありだが。
『好きな女優は?』と聞かれて野郎共がいっせいに
『綾瀬はるか!』と答える中、一人だけ
『かたせ梨乃』と答えたらその男は尊敬の眼差しで見られるだろう。

ジャズとはそういうものだ。

で、構成音以外でどんな音が使えるかを判断するのに
ヒントとしてコード→スケールの拡大解釈法が必須となる。
要するに。。。。
メンドクサイのでたとえを使おう。

ある曲で

Dm7 |G7| C△7| F△7(|は小節線。)

となっていた場合、いちいち各小節ごとのコードに反応していたら
あたふたして何も出来ない。テンポ120なら1小節は2秒しかない。
しかし、実は上記4つのコードは
『ダイアトニックコード』と言われるもので1つのスケールから派生している。
このダイアトニックコードとはつまり。。。。。。。。。。ググれ!

・・・・・・・で
このダイアトニックコード内であればその派生元つまり親分は
上記の場合はC△7である。
つまりCメジャースケールから派生しているコード群な訳だ。
よってこの Dm7 |G7| C△7| F△7 の4小節間は
Cメジャースケールでフレージングできるのである。
1小節ごとに反応しなくてよろしい。
例えるならばDm7という標識からF△7まで
C△7車線を走行していればよろしいと言う事だ。
ほら、ちょっと楽になりましたね?
このようなスケールの縄張りが曲の中に存在するのです。
で、それを解読して必要に応じて転調(車線変更)しながら
アドリブ(ドライブ)していけばよいということだ。

え〜〜〜〜〜、転調しながら〜〜〜〜〜〜!!

と思った人はジャズには向かない。
そういう人はAKBの「GIVE ME FIVE!」でも演奏していた方がよろしい。
4分音符ばっかりで楽しいぞ!一般ウケもいい。

中には単発的に突如として脈絡の無い(無いことは無いが)
特殊なコードがいきなり『ポ!』っと出てくる事もある。
そういうときにはダイアトニックポリス(調性警察)ではなく
ノンダイアトニック担当のFBI捜査官(オルタードさん。コンディミさん等)
を出動させることになるがそれはまた後の章で。
posted by 網 渦男 at 11:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チョー簡単!アドリブ講座 ≪第2章≫〜Facebookから転載

『即興のヒント〜ハーモニー(コード)について@』

ジャズマンが即興の際にコード(ハーモニー)やビート(リズム)をヒントに如何にしてフレーズを紡いでいくか
について述べたいと思う。これはあくまで私見なのであしからず。
『へ〜そなの』程度の受けとめ方で結構。
クラシックの楽譜と言うものは親切でこっからここまで○長調とか書いてあるから間違えにくい。いいね〜。
しかも演奏の仕方まで書いてある。どう演奏するかは指示に従えばいいのである意味楽である。
最近のゆとり世代のの新入社員の若者達にはうってつけの音楽だ。
『こーしなさい』→『はーい』でよろしい。
ジャズやポップスの楽譜には演奏指定がない『勝手にやれ!でもダサかったらしらねーよ』である。
また調性もコードネームと言う暗号(笑)を解かないと解らない。
もちろん楽譜の最初に調性記号は書いてある事もあるが曲の中での部分転調は日常茶飯事だ。
だからアドリブの際、うっかり同じ調で演奏し続けているとパトロール中の調性警察
『ぴぴー!』と取締りを食らってしまう。

こらこら!そこの車!ここはBbメジャーだよ。その角のDm7って標識見えなかった?ダメだよ〜!b2つ付けないと〜。』
『あ、すんません。Dm7ってBbメジャーなんすか?うっかりCメジャーかと・・・。最初に調性記号なかったし・・・』
ちゃんと教習所で教わらなかった?その角の後ろにF7って標識あったでしょ?』
『あ〜すんませんDm7しか目に入らなかったッス。』
『また教官にDm7つったらCメジャーね的に教わったんでしょ?路上は違うんだよ路上は〜。』
『免停っすか?』

『だね。』

・・・ショートコントはこれくらいにして、要はそういうことである。
コードと言う暗号を解読できないと痛い目にあうのである。
コードを正確に理解し、その場所の調性を判断し、適切な音階を用いるというのが
アドリブに必要な認識能力である。これはあくまでも認識のスキルであって
認識できたからと言ってフレーズが勝手に出来上がるわけではない。
この時点では、あくあまでも道路標識や地図がわかるという事に過ぎないのだ。

それではまとめ。
@コードが解ればそこの調性がわかる。
Aゆえにどこからどこまでその調整が通用するかと言う範囲がわかる。
Bコードが解らないと何も解らない。
posted by 網 渦男 at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チョー簡単!アドリブ講座 ≪第1章≫〜Facebookから転載。

『アドリブってナニ?』
◎ジャズにおける即興演奏のメカニズム
ジャズ初心者にとってアドリブ、つまり即興演奏というのはなかなか理解しがたいものかもしれない。
ジャズを知らない生徒さんに『アドリブってわかりますか?』と質問してみると、
たいがい『よく解らない』とか『あれは適当にやってるんですか?』といった感想が返って来る。
前者の『よく解らない』は前提として『音楽の仕組み、構造というものがよく解っていない』と言い換えることが出来うるだろう。
音楽の構造、仕組み、ルールが解っていればアドリブと言うのは瞬間的に作曲乃至、メロディーメイクしていることだと察しが付くからだ。
では後者はどうであろう?良い意味で『適当』にやっていると言える。つまり適切に、妥当にやっている訳である。
いい加減にはやっていない。・・・・たぶん(笑)。
つまりアドリブのノウハウを知るには『音楽そのもの』の構造を理解する事が大前提である。

よく音楽の三大要素と言われる。
俗に言う、@メロディーAハーモニーBリズムである。
クラシック音楽の場合この順番でよろしい。あんまりリズムは大事じゃない。
クラシックのコンサートでノリノリに体をグルーヴさせている観客を私は見たことがない。
クラシックは大作曲家先生の書いたメロディー(テーマ)こそ大事なのである。
反対にジャズはメロディー(テーマ)なんてどうでも良い(笑)。
そもそもスタンダードなんてオリジナルのメロディー(テーマ)を正確に把握、演奏している人の方が少ないかもしれない。
だって正確な譜面が残ってないことが多いから。もし、メロディー(テーマ)の譜面があってもフェイクしてしまうし、
下手したらメロディー(テーマ)すら演奏しない事もある。

ジャズはアドリブが命である。アドリブのラインを『メロディー』と言うのであればメロディーが第一と言えるかも知れない。
ただし、ジャズにおける即興の場合、ハーモニー(コード)やリズム(ビート)から旋律がインスパイアされる場合が多い。
ジャズに詳しくない方の為に解説すれば通常のジャズの演奏と言うものはまず、素材である『曲』たとえばスタンダード
のテーマを演奏する。これは通常32小節程で1コーラスである。そしてそのテーマに付随したコード進行(ハーモニー)
を伴奏者(ベース、ピアノ、ドラムなど)が2回3回(2コーラス、3コーラス)と繰り返す。その伴奏を基にソリストは即興で
旋律を紡いでいくのである。基となる情報がハーモニーやリズムなのだ。
だから同じ曲を演奏してもソリストが違えばアドリブも違ってくるし、伴奏者が変わればソロも変わる。同じメンバーでも
昨日と今日では違う(はず)。クラシック音楽は楽譜の忠実な再現という事が大事になってくるがジャズは常に新しい演奏を好む。
日進月歩ならぬ秒進分歩なのだ。

さあ、ダラダラ書いてきたのでこの章をまとめると
@音楽には@メロディーAハーモニーBリズムという構成要素がある。
Aジャズのアドリブはその内、AハーモニーBリズムを手がかりに瞬間的に旋律を作る行為である。
Bゆえに同じ曲、同じメンバーでも毎回違う演奏になる


以上がアドリブってナニ?と考える際の前提知識である。
posted by 網 渦男 at 11:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

こっそり告知。

12月に向けて新たな企画を考えております。
元々は私のレッスンをYOUTUBEで配信して宣伝&独学でサックスを習ってる方々のお役に立てれば
と考えていた『WEB de SAX the Movie』でしたが。。。。

実はもう何本か撮影は済んでいて今編集段階なのですが、UPする前に、
『何か物足りねーな…』と感じ始めてしまいました。
笑えるネタとかをはさみつつ楽しくレッスンしてる感じは出ているのですが
どうも作りこんでいくと逆にコントっぽくなって、なんか物足らないな。。。
もったいないのでいずれ撮影した分は公開しますが、インパクトにかけるなと。

で、考えたのが
『ガチンコでレッスンしてるのを公開しちゃったら?』
という企画。
一般の人から生徒役を募ってマジで上手くなるのか?を公開していくと言うもの。つまり

『ドキュメンタリーレッスン!!』

これは私にとってもリスクはあります。生徒の上達度によっては、
ダメダメインストラクターの烙印を押される可能性も有るわけです。
また、近隣ライバル教室から『絶対に上達しない演技をする刺客』が送り込まれる可能性も(笑)
ということで条件を設けます。
モニター希望の方は
@月謝はYOUTUBEで配信している限り(およそ半年をメド。)無料だが、YOUTUBEに顔が出てもいいという方。
A刺客防止の為に、楽器を当教室で購入して頂きます。(かなりの割引あり。)
B最低週1回は八王子のア・ミューズまでレッスンを受講に来ていただける方。
Cジャズまたはポップスのサックスに興味があり、本当に上手くなりたいと思っている方。
これで希望者集まるかな?(笑)
posted by 網 渦男 at 15:29| Comment(0) | TrackBack(0) | レッスンに関して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月23日

Nothing Gonna Change My Love For You

少し前から女性サックスプレイヤーの小林香織の活躍により
『Nothing Gonna Change My Love For You』が流行っていて
Youtubeにも様々なプレイヤーが演奏しているものがアップされているが
本日紹介する動画はその中でも群を抜いている。
その破壊力たるやすさまじいものだ。
中国ではジャズがこのように理解されているかと思うと
恐るべし、中国、、、、、。
どうぞ、心してご覧あれ。
posted by 網 渦男 at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月12日

松屋の朝。

日曜の朝は決まって松屋で朝定食を食すのが日課である。

日曜はレッスンが11:00〜20:00なので食事をしておかないと夜まで持たない。

朝飯と昼飯兼用の大事な食事である。(管楽器は腹式呼吸の為、非常に腹が減る)

で、日曜、10時頃の松屋は特殊なムードなのだ。

厳密に言えば『私が行っている松屋は』という事になるが、

この松屋の隣は思いっきりラブホテルである。

ゆえに、日曜10時の松屋の店内はワケあり風のカップルで盛況となる。

この日も私が店内に入った時、座席はかなりのカップルによって占拠されていた。

かろうじてカップルとカップルの間に一席見つけて、私は座った。

『俺、なんか完全に負け組っぽくなってるか?・・・』

やりきれない思いを胸に、私は朝定食のチケットを店員に差し出した。

朝定食には『小鉢』がつく。『納豆』『ミニ牛皿』『とろろ』『冷奴』の中から

好きなものを選べるシステムだ。

チケットを取りに来た店員が『小鉢は何に致しますか?』と聞いてきたので

さっぱりと『冷奴』でもチョイスしようと思ったのだが、

その瞬間、隣のカップルからこんな会話が聞こえてきた。

『○○クン、私のとろろ食べていいよ、しっかり精つけて欲しいから黒ハート

『え〜昨日結構頑張ったのに物足らなかった?』

『ちがう、ちがうー、もっとこれからもずーっと頑張って欲しいからー黒ハート

『なんだ、そっか〜、うれしい!ありがとう○○ぴょん!』

・・・・非常に生々しい会話であった。

しかもそのカップルは男が推定50代のハゲ散らかしたオヤジである。

犬のプリントをしたTシャツにベストにチェックのハーフパンツという出で立ちの

所謂、ウダツの上がらなそうな冴えないオヤジである。

女子の方は20代前半(推定)、ロングスカートを穿いた色白のおとなしそうな子である。

アニメ好き(推定)で不思議ちゃん(推定)甘えた感じのいわゆるアニメ声であるが、

以外にナイスバディであった。

私の脳内は朝から破廉恥な妄想が炸裂し、クラクラしてしまった。

『あの〜小鉢は何にいたしますか?』

再びの店員の声にふと、我に返った私は思わず、

『あ、あの、とろろで』

と答えてしまった。

『・・・あんなハゲオヤジにライバル意識を感じるなんて・・・』

『冷奴』を食すはずが『とろろ』にしてしまった私は何とも食べる前から

後味が悪いチョイスをしてしまった事を後悔した。

どうせ隣のカップルから

『あの人私達のマネしてとろろ注文してる〜。』とか、

『どうせ彼女もいないくせにとろろ注文して精つけてどーすんだろうね!』とか

ぜってー思われてんだろうなー!

私は敗北感を感じながらもささっと食事を済ませ、そのカップルよりも速く店を出た。

41歳の暑い夏の日のほろ苦い食事であった。
posted by 網 渦男 at 12:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記&雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月19日

いい大人。

今日の記事は音楽とは全く関係の無い戯言です。
私は夜型なのでいつも朝食と昼食を兼ねて10:30〜11:00に松屋の朝定食を食して出勤するのが日課である。
だが今日は出掛けに用事が入り、出勤が遅れたため朝定食の時間に間に合わなかった。
こんな時はプランBとしてさくら水産の500円ランチというチョイスがある。
それはそれで私にとって楽しみでもあった。ここは『日替わりA』と『日替わりB』のほか『さばの味噌煮定食』や『刺身定食』などお手ごろ価格で楽しめるお小遣い生活のサラリーマンにとってはありがたい居酒屋だ。しかもご飯とお味噌汁はおかわり自由で生卵とふりかけ、味ノリなど、2杯目を狙う猛者には嬉しい限りのサービスだ。
家を出た時点で松屋の朝定食に間に合わないと判断した私は出勤途中に脳みそと胃袋は完全にさくら水産の生卵かけご飯に支配されていた。偶然にも昨夜さまぁ〜ずのバカルディ時代のライブDVDを見たばかりで私の中の『生卵かけご飯欲』はハンパ無いものになっていた。
さくら水産での『生卵かけご飯』の食し方のパターンはシュミレーション済みだ。
先ずは白飯と日替わりおかずで食す。(一般人としての基本を確認)
次に生卵と白飯で食す。(生卵かけご飯の基本を確認)
さらに生卵かけご飯と日替わりおかずのハーモニーを楽しむ。
この時点で日替わりおかずを完食するペースで進める。
残りの卵かけご飯を味ノリとふりかけで食す。
これで5パターンないし6パターンの食しかたができるのである。
この完璧なプランを胸に私はまっしぐらにさくら水産へと向かったのだった。
お店の入口には小さなホワイトボードに『本日の日替わり定食』の詳細が書かれている。
今日はAは『さばの味醂干し焼き』Bは『牛肉のオイスターソース炒め』であった。
これは完全にAであろう。生卵との相性を考えたらBというチョイスはありえない。
味醂の甘辛とさばの脂のテイストは生卵によって何倍にも深まるに違いない。
一方、オイスターソースの風味は白飯に雑に絡めてこそ『チョットした中華屋台にでも来たかのようなムード』をかもし出してくれるのである。
私は当然Aをチョイスした。
時間が遅かったせいか。すでに客は多く、席は中央円卓の相席となった。
1席空けた隣には秋元康風のメガネのちょいぽちゃの男が既にA定食を食していた。
『やはりそのチョイスか』と私は彼を認めようとしたがその瞬間私はある光景を目にしてしまった。
あろう事か彼は私との間の1席分のスペースにデカデカとスポーツ新聞を広げながら食事をしていた。
タダでさえ混雑している店内である。己の新聞読みスペースの為によくぞ1席つぶしてるなぁと私はあきれてしまった。しかもである。彼は両ひじをついて飯を食っていた。
私はひじを付いて飯を食う奴が大嫌いである。単にマナーが悪いと言う事でもあるし、
『この飯食うのすっげえ面倒くせーなー』オーラを周りに出してるように感じるからだ。
また、食事のマナー1つ教えられない親がそいつに『美しい心とは』『人として』『善とは』『正義とは』などと高尚な事を教育したとは思えないからである。
そんな事を考えている間もそいつは依然として1席分を占領したままスポーツ新聞を広げて食っている。
こんな人にはなりたくないな。と考えながらA定食を待っていると私より後に入店してきたオジサンに先にA定食が配られた。『いやいや、ありえねーよ!』と私は憤慨しそうになったが、隣の秋元康を見たばかりの私は通常よりも『いい人』になろうと言うバランス感覚が働いて『ま、忙しいので混乱してしまったのだろう』といい大人を決め込んだ。しばらくすると私の元に待望の『A定食』が運ばれてきた。
私は興奮もかくせないテンションで『いただきますIn My Heart』をし、先ずは味噌汁を一口、そしてさばの味醂干しを小さく取って1度、茶碗の白飯に『ちょん』とつけて、返し際に白飯と共に箸ですくってほおばった。
『うまい。』
味醂の焦げ目香ばしさとさばの脂の乗った身が白飯に合う!
脳内で織田裕二が『日本に生まれてよかったー!』と叫んでいるようだ。
白飯の2/3をさばで食べ終えると脳内の織田裕二から『室井さん!すぐに生卵を出動させてください!』と無線が入った。そうだ。序盤でさばのおいしさに気を取られすぎていた。まださばと卵のハーモニーチェックという重要なイベントが残っていたのだ。
『さてと生卵は…と』本来ならばテーブル上のかごの中に味ノリと一緒に準備されているはずなのだが目の前にあるかごには味ノリしかない。『おかしい・・・すでに備蓄が底を付いたのか?』私は円卓上の全てのかごを見渡し確認した。どのかごにも無い。隣の席には卵の殻がたくさん入ったボールがおいてあるだけだ。『こいつ3つも生卵食ってやがる』と羨みつつも、この時点での解決策は2つ。
1つは他のテーブルまで歩いていってそのテーブルのかごにある生卵を『これ頂いていいっすか?』と言って分けてもらう。もう1つは店員にお願いして新たに卵を補給してもらう。
このどちらかだ。どちらにしてもあくまでもオプションである生卵に『そーこまで執着しちゃってるんですねー!?』的な視線を浴びてしまうリスクがあるが、やむ終えない。だって今日は私の中では生卵かけご飯がメインだから
なんなら言っても声に出して発表しても良かったのだ。『今日はさばの味醂干しではなく生卵かけご飯が食べたくてこの店に来たんですよー!』と。
数秒悩んだ挙句、店員さんに補給をお願いすることにした。さすがに他のテーブルの卵だと完全に横取り感を感じさせてしまう。己の欲求の為に他人に迷惑だけはかけたくない。
忙しい中を心苦しかったが店員に卵の補給をお願いすると、それはそれは心よくもって来てくれた。
これで先ほどのミスはチャラである。
お陰様で当初のプランとおり全てのパターンで定食をたいらげることが出来た。
満足して食後のお茶を頂いていると、とっくに食べ終わっていたはずの隣の秋元康がご飯のおかわりを貰おうと新聞を持って席を立ったではないか。その瞬間!私は驚愕の光景を目にしたのである!

なんと奴の広げていたスポーツ新聞の下に『山盛りの生卵が入ったかご』があったのである。

『こ、こいつのせいで・・・!』

この時点で突っ込みたいところは以下の通りである。
1、隣の席まで新聞広げてんじゃねーよ!
2、ひとりで3個も生卵食ってんじゃねーよ!
3、それも俺の前のかごから取ってんじゃねーよ!
4、新聞読みながら食ってんじゃねーよ!
5、両肘ついて食ってんじゃねーよ!
6、味のりの袋2個も床に落としてんじゃねーよ
7、オプションおかずも飯もすげー食ってんじゃねーよ!
8、さばの一番おいしいとこ残してんじゃねーよ!
9、おかわり前に爪楊枝使ってんじゃねーよ!フェイントかよ!
10、髪の毛が中途半端でパーマかクセ毛かわかんねーよ!
11、青いワイシャツ着てんじゃねーよ!おしゃれかよ!デブなのに!
12、おかわりをふりかけかけて食おーとして残してんじゃねーよ!


・・・・いい大人なので今日はこのくらいにしておきます。
posted by 網 渦男 at 16:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記&雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月07日

大野俊三ジャパンツアー八王子公演を終えて

先日、大野俊三の八王子公演を無事に終える事ができた。
果たして客席が埋まるのかと主催者としては
毎日胃が痛くて眠れぬ状況が続いていたのだが、

当日は平日にも関わらず、ほぼ満員の観客となった。

そして演奏は
『奇跡といってもいいほど素晴らしかった!』
あくまで音楽だから個人的な意見、感想となるが、
まさにファンタスティックな演奏であった。
私は舞台袖で照明を担当しながら聴いていたのだが
(ぶっちゃけ照明どころではなかった)

大野氏の奏でる『まるで光の粒のような音1つ1つ』を、共演者がもれなく受けとめ、
その光をそえぞれが自分の色や形にに変えて空中へ再び振りまいているような、
それが常に絶え間なく連続し、心地よい波動となって曲が進行していく。

そんな演奏だった。

世界的なギタリスト、ラリー・コリエルが大野氏の事を
『まるでマイルス・デイヴィスのようだ』
とコメントしているが

その意味がこの日、解った気がした。

この夜の演奏はマイルスの60年代、第二次黄金クインテットのごとき、
インタープレイとフレキシビリティがあった。

マイルスの演奏は『孤独』で『シリアス』だ。
それは彼の黒人として歩んだ人生、ジャズシーンにおける立場が
そうさせているのかもしれない。

大野氏の演奏はマイルスを彷彿とさせるが、
そのサウンドはマイルスのような
『孤独』に伴うセンチメンタリズムルは無く、
むしろその孤独は『一人立つ武士の強さ』のような
信念と強さを感じるものだ。

特に大野氏のオリジナル『Musashi』においては
大野氏の音は確信に満ち、空間をメリメリと切り裂いて
絶えず前進していくかのようであった。

その『音の剣』で切り裂いた破片を
ドラマーのシンバルが蹴散らし、
ピアノが光り輝く微粒子に変えて拡散させ、
ベースが大野氏の背中をプッシュしていく。
そんな演奏だった。

まるで壮大な冒険活劇をみているようだった。
勿論、その旅の途中には目を見張るような眩く美しい光景もあれば
不安と恐怖に支配された暗闇もある。
猛スピードで修羅場を駆けるアクションシーンもあれば
癒しの湖畔にゆっくりと寝そべる時もある。

ジャズの演奏でこんなエンターテインメントを感じるのは稀であった。
ウェイン・ショーターのバンドではこのようなドラマティックな展開はある。
役者は違うがまさにショーターバンドに匹敵するのではないかと思うほどの演奏であった。

観客のアンケートでは演奏時間についてほぼ全員が『短かった』と答えている。
そうは言っても実際は2時間を超える長尺の演奏である。
また入場料についてもほぼ全員が『安かった』である。
確かに3500円以上の演奏であった。
私なら10,000円でも安いくらいと思ったほどだ。

ただ、今回、『初めてジャズを聴きました』とか
『初めて大野俊三を聴きました』という方が多かった。
そういう意味では3500円という価格設定はやむをえなかったかもしれない。
でもそういう方が『安かった』と答えてくれた事が

私には収穫であった。

初めてジャズを聴いた人がそう感じるのである。
現在のジャズシーンにおいて大野氏がどれほど重要なポジションに立っているとか、
日本人では数少ない新主流派のトランペッターであるとか、
2度もグラミー賞を受賞している日本人であるとか、
そういう事を全く抜きにして、
まったくジャズの素人に、あれほどハイレベルなパフォーマンスをして
『また聴きたい』と評価されるのが大野俊三というミュージシャンなのである。

公演後3日が過ぎてもお客様から御礼や感想の電話やメール、
菓子折りをご持参してのご来店が絶えない。
主催者としてこれほどの悦びは無い。

最後にこの八王子公演の素晴らしい演奏を支えてくれた
いちょうホールのスタッフの皆様、
素晴らしい仕事をしてくれたPAの木村さん、
リハーサル、本番まで付き合ってくれたピアノ調律の清水さん、
当日スタッフの皆様、
そして月末の平日にも関わらず足を運んでくれた
全てのお客様に御礼申し上げます。
本当に素晴らしい夜をありがとうございました!
posted by 網 渦男 at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月10日

大野俊三 八王子公演のお知らせ

この度、縁あって世界的ジャズトランペッター、大野俊三氏のジャパンツアーでの
緊急追加公演として八王子での公演をお手伝いする事となった。

私が初めて大野氏の演奏をちゃんとした形で聴いたのは社会人になったばかりの頃、
都内のライブハウスでのことであった。
『ちゃんとした形で』というのは、たしか中学生くらいの頃だったか、
ある大きなイベントで、一度聴いた「はず 」だったからだ。
ただその頃の私は残念ながらジャズと言う音楽を理解する能力を持ち合わせせていなかった。
『ジャズってなんかかっこいいな』くらいの印象しかなかったと思う。
実は、もったいなくもその時の演奏メンバーはなんと
ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、バスター・ウィリアムス、
ラリー・コリエル、ネスター・トーレスというそうそうたるメンバーだったのだ。
それぞれが世界的に認められている一流のミュージシャンという
まさしく『スーパーなサウンド』である。
今だったら借金してでも見たにいく。

そんなもったいない思いがあるから、
今度こそはと私は仕事終わりに都内のライブハウスにかけこんだ。
もう演奏は始まっていて私はとりあえずジントニックを注文した。
当時私はまだお酒を嗜んでおり、必ず初めはジントニックと決めていた。
単に『ジントニック』「という響きがカッコイイからだ。

演奏途中だったので何の曲か解らない。
耳に神経を集中して注意深くコード進行をたどる。
スタンダードか?はたまた俊三さんのオリジナルか?
結果、おそらくはスタンダードだったと思う。
もう20年くらい前なので覚えていないが
『あの曲がこんな風になるのか』と目から鱗だった事だけは記憶している。

その時の私の率直な大野氏の印象は
『マイルスみたいな4ビートとランディみたいな16ビート』
しかしそのどちらにも『似ている 』わけではない。
誤解を与えないように更に証左すれば私が『マイルス』とか『ランディ』と感じたのは
『日本人ジャズマンとはちがう』とか『ニューヨークな』という意味合いでそう感じたんだと思う。
つまりいわゆる『本場の』ってやつである。

一瞬、一瞬妥協の無い音の選び方と確信に満ちたフレイジング。
しっかりと伝統に則ってはいるが、確実に新しいイデオム。自由な展開。
現代のジャズトランペットのあるべき形がそこにはあった。
『こんなすごい人だったんだ。 』と感動した。

考えてみれば大野氏の経歴をみればそれも頷ける。
偉大なるアート・ブレイキーにその才能を見出され渡米。
数々のジャズジャイアンツとの共演を経て、
ノーマン・コナーズのアルバムに参加し作編曲を任された『バブルス』は
シングルリリースされ、ゴールドディスクとなる。

またマチート&アフロキューバンズに参加、ワールドツアーを行い、
大野氏のソロをフィーチャーしたアルバムは1984年度グラミー賞に輝いた。

その後もマイルスが最も信頼した作編曲家
ギル・エバンスオーケストラのレギュラーメンバーとなり、
アルバム「ライブ・アット・スウィート・ベイジル」で2度目のグラミー賞を獲得する。

日本人ジャズマンで世界規模で活躍し、
グラミーを2度も受賞している人が大野氏の他にいるだろうか?

また、アート・ブレイキー、ギル・エバンス、ハービー・ハンコック、
ウェイン・ショーターなどのレジェンドにそろって認められる日本人ジャズマンは?

大野俊三と言う人はそういう稀有なジャズマンなのである。
普段、ニューヨークを拠点に活動しているので
日本での『一般的な』知名度は低いかもしれない。
そういう意味では『過小評価』されている。

しかしジャズはポピュラーミュージックではないから知名度=評価ではない。
その価値のわかる人が正当な評価をすればよいのだ。

今回の大野氏の追加公演の話を私は2つ返事で引き受けた。
知名度も厳しい、緊急追加の為、宣伝期間もない。宣伝費用もない。
ただ一人のジャズを愛する人間としてこの偉大なジャズマンの役に立ちたい。
この気持ちで決めたのである。

さらに言えば、昨2011年の5月、
私は脳卒中で記憶障害と言語障害、左半身麻痺になった。
もうサックスは演奏できないのではないかと思った。
そして年末には交通事故でその麻痺した左手首を骨折。

当然、私は大野氏の人生を襲った悲劇を思いこさずにはいられなかった。
大野氏は1988年、交通事故で唇を断絶、前歯を折った。
唇の振動を繊細にコントロールして演奏するトランぺッターとしては
まさに致命的なダメージである。
まともに音が出るまで2年かかったという。

2年である。

輝かしい活躍をし、自由に毎日楽器を吹いていたミュージシャンが
2年間音が出ないとはどれほどのショックであろうか・・・。

更に大野氏は1996年には扁桃ガンを宣告され、
片側の唾液腺と神経を除去、
再びトランペッターとしての致命的傷害を受けた。

口が開かない、唾液が出ない、当然喉に違和感もあったであろう。
そこからの復活である。

私なんかまだ甘い。

大野氏の復活劇は私に無限の勇気と希望を与えてくれた。

なんとしてもこの人に恩返しを。

これが私の願いである。
今月31日、月末の平日ではあるが、
ぜひともこの日本の宝、大野俊三の魂の叫びを聴きに、
八王子公演に足をお運びいただきたい。

≪緊急告知!!!!!≫
大野俊三ジャパンツアー
『Now's The Time』開催!

☆5/31(木)
八王子芸術文化会館(いちょうホール)小ホール,
18:30開場19:00開演

[演奏メンバー]
大野 俊三(tp)
Alan Eicher(p) アラン・アイカー
古木 佳祐(b)
滝 幸一郎(ds)


入場料3500円
全席指定(お申込み順)

お問合せ、お申込みは
ア・ミューズ042-645-6030
posted by 網 渦男 at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽に関するネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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